
江上信行(定時制昭和42年卒) 訳 ピーター・フラハティ
私の感受性が豊かだった頃の、その時代の風景を残したいがためにもこの本を造った。若い時の生き方は各人各様だが、理想の夢と正義感を持ちながら精一杯努力し、人生の次の一歩を目指すのは変わらないだろう。この風景の模様もその一つである。
英語版は多くの人に読んでもらうために考えた。ピーター・フラハティさんに翻訳をお願いした。快く引き受けて頂き感謝の気持ちでいっぱいだ。故郷はアイルランド、25歳の時に来日したそうだ。互いに夏目漱石ファンだ。特に「草枕」のことでは意気投合している。ピーターさんは「主人公の画工が登場人物たちと交わす会話や個々のシーンの一つひとつが、絵画のように思えた」という。舞台となっている天水町小天が美しいのにも由るのだろう。それ故に結実された小説だ。近代化に浮かれて伝統や歴史を忘れるなという『草枕』のモチーフが実感できるという。人々は田舎で精いっぱい生きているともいう。『草枕』がアイルランドへの郷愁を呼び起こしているようにも思える。故郷と自然を愛するピーターさんの言葉を深く受け止めて大切にしたい。(あとがきより)
著作:『青春昭和映画館』、『背番号3』、『漱石に秋骨』等 熊日出版

松永哲雄(高19回)
私が人生について考え始めたのは母校・玉名高校二年生の時に『草枕』の冒頭部分との出会いがあったからです。
初秋のある放課後、校舎第二棟三階のクラスのベランダから一人でボーッとして眼下(がんか)の中庭を眺めていました。私は二年生の「中だるみ」の状態でした。その時、いつの間にか生き方について考えていました。そして第一棟一階の職員室の奥にあった厳粛で立派な思い出の図書館に行くことを思いつきました。なにかを探そうと思ったのです。その図書館で目の前の本棚にあった『草枕』をたまたま手に取って読み始めました。冒頭部分に次のようにありました。「山路(やまみち)を登りながら、かう考へた。知に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地(いぢ)を通せば窮屈だ。兎角(とかく)に人の世は住みにくい。」この時、私は強い衝撃を受けたのです。
「なんだぁーこの作家は。人生がわかっているぞ!」
これが私の発した第一声でした。この衝撃が私の人生の方向を決定しました。漱石の人生と作品をたどることで生き方を学ぼうと決意したのです。
私は数年前に『いかに生きるか』(私家本・1750円)を発刊しました。好評でしたので、今回『漱石と学ぶ 日本のまことのこころ』(弦書房・定価1500円)を発刊しました。この新書では漱石と学ぶことで「自律した正当な個人になるための人間形成をどのように推しすすめたらよいか。さらにどのような考えを支柱として生きたらよいか。」について記しました。この新著の中には母校・玉名高校の授業で玉高生が取り組んだ『こころ』についてのすばらしい実践も記しています。新著は熊本市内の長崎書店や金龍堂等、アマゾンや楽天ブックス等、私自身も数十冊を所持しています。玉名高校の先輩・同輩・後輩・教育関係の方がた・在校生にぜひ読んで役立てていただければとても幸いです。
※松永哲雄さんは、平成13年度から平成20年度まで玉名高校の国語科教諭として勤務されました。
第2回玉名いだてんマラソンが2月25日(日)、玉名市横島町を中心に開催されました。同窓会の役員有志は今年もフルマラソンの28キロ地点近くで声援を送りました。今年は「玉名高校同窓会」ののぼりを何本も立てていたため、「私も同窓生です」とランナーから声を掛けてもらったり、手あげて応えてくれるランナーも多かったようです。また、「鉄腕アトム」の音楽を小型スピーカーで流しながら応援、「元気が出ました!」と駆け寄って言っていただき、こちらもより一層力をこめて声援を送ることができました。




同窓会会報に掲載しています事業報告・事業計画のページを追加しました。
こちらからどうぞ。
ホームページのメニュー等を一部修正しました。
1.応援合戦の動画一覧をメインメニューに移しました。
2.H7(1995)の応援合戦動画が表示されていなかったのを修正しました。
3.応援合戦の動画一覧表を作成し、公開している動画、未確認や未公開などの区別をしました。こちらからどうぞ。
桃田運動公園(玉名市)には、中学・高校生を中心に100人近くが初日の出を見ようと集まっていました。7時26分、太陽が顔をのぞかせるとそれまでざわついていた天望館が一瞬静寂に包まれました。穏やかな年明けになりました。

明けましておめでとうございます。穏やかな年明けになりました。 今年も玉高同窓会ホームページをよろしくお願いします。
昨年は母校が創立百二十周年を迎えました。厳粛な雰囲気の中、記念式典が執り行われました。同窓会では祝賀大同窓会、TGAゴルフ大会、囲碁大会が開催されました。また、同窓会会報第53号を同窓生全員に発送いたしました。
会報でもお知らせしましたように、同期会での横の繋がりを深めるために、2023年4月1日より同期会を開催する各同期会に5万円を支援しています。この年末年始にも同期会が7回開催され、若い世代でも5年ごとに開催している会もあります。支援は来年3月31日までですので、ご利用をお待ちしております。
2021年3月に開設したYouTubeの玉高同窓会チャンネルには校歌4本、応援合戦動画158本を公開しています。これまでの閲覧数は延べ31,091回になりました。今年は未公開動画の公開に向けて準備していく予定です。
2000年から続いております、疋野神社への絵馬の奉納も今年も行われました。最初は荒玉地区の5校で始まった奉納も、今年は高校7校(玉高、玉名工、北稜、玉名女子、専大熊本玉名、有明、有明高専)、中学4校(玉高附属中、玉名中、岱明中、荒尾四中)、おおくらの森保育園、おおくらの森幼稚園の美術部、同好会などが作成した14枚の絵馬が社殿に飾られています。


玉名高校の絵馬

玉名高校附属中学校の絵馬